【2019→2020】ソムリエ教本変更点まとめ【オーストリア】

マル
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こんにちは!
マルです。

本記事では、2019年と2020年の教本を読み比べて見つけた変更点をまとめています。

前回の【オーストラリア】に引き続き、今回は【オーストリア】です。

前回の記事はこちら
【2019→2020】ソムリエ教本変更点まとめ【オーストラリア】

 

変更点や新しい記載からの出題は毎年多い傾向にありますので、しっかりチェックをしていきましょう。
今年ソムリエ試験を受験される方はもちろん、すでに資格を持っている方も、知識のアップデートのためにぜひご覧ください。


シェーンブルン宮殿

プロフィール

【変更】2018年度データ

・ブドウ栽培面積:47,917ha
…白ブドウ:31,623ha、黒ブドウ:16,294ha
・ワイン生産量:3,220,507hℓ
・収量:67.2hℓ/ha
・オーガニック栽培面積:5,663ha(全体の13.6%
…サステイナブル栽培を含めると全体の21%

2018年ヴィンテージ
・ヘクタール当たりの最大収量が全国的に許容範囲内で20%増加
完熟したリッチな味わいのヴィンテージとなる

1月:非常に暖冬
2月3月:寒くなる→発芽が遅れ遅霜の害を逃れる
5月:末までに大部分の産地で開花
6月:温暖だが適度な雨があった
7月:暑い時期と旱(ひでり)に見舞われる→ヴァインフィアテルが特に被害を受けた
8月:収穫開始。末にようやく涼しくなる
9月:ほぼ雨のない晴天。収穫の終了が告げられる
10月:初めには全土で収穫終

主なブドウ品種

【変更】P188

g.Uとg.g.Aの認可ブドウ品種 計40品種
(白ブドウ26品種、黒ブドウ14品種)

《追加された4品種》(いずれも白ブドウ)

Goldmuskatellerゴルトムスカテラー
Blütenmuskatellerブリューテンムスカテラー
Muscarisムスカリス
Sovignier Grisソーヴィニエ・グリ

 

【変更】P189

シルヴァーナーのかつての呼び名
「オーストリア」→「エスタライヒャー」に変更

 

【追加】P189

PIWI品種(耐カビ性品種)

《認可品種の中のPIWI品種》

Blütenmuskateller、Muscaris、Sovignier Gris

RathayラータイRoeslerレースラー
《Wein mit Angabe von Sorte oder Jahrgang(品種名またはヴィンテージ付き地理的表示なしワイン)に許可されているPIWI品種》
BronnerブロンナーCabernet blancカベルネ・ブランJohanniterヨハニターDonauveltlinerドナウヴェルトリーナーDonaurieslingドナウリースリング
RegentレーゲントCabernet Juraカベルネ・ユラPinot Nova


ハルシュタット

ワイン法と品質分類

【変更】P192

“なかなかDACにならない”産地が「カルヌントゥム」から「テルメンレギオン」に変更

原産地呼称保護ワイン

【追加】P193

・オーストラリアサスティナビリティー観光省
→全国ワイン委員会の申請があれば、申請当該ヴィンテージの最大収量を20%の範囲で上下できる
(気候条件・または栽培に影響を及ぼす他要因を鑑みて決定)

(2)Kabinett

【変更】P193

Kabinettの熟度…最低17°KMW

(4)Prädikatswein

【追加】P193

⑤Strhowein/Schilfwein
…乾燥方法:藁や葦の上、ないし他の手段で空中に浮かせた形
…乾燥期間:2か月以上乾燥させ、糖度が30°KMWに達していたら発酵を開始できる

Österreichischer Sekt mit geschützter Ursprungsbezeichnung

【追加】P194

Österreichischer Sekt mit geschützter Ursprungsbezeichnung
…略して「Österreichischer Sekt g.U」(オーストリアン・ゼクトg.U)

・販売される前に審査を受ける必要あり
《審査機関》
 ①アイゼンシュタットの連邦ブドウ栽培事務所
 ②クロスターノイブルクの上級連邦技術カレッジ(=連邦ワイン・果実生産局)

・販売の際にはゼクト専用バンデロールが必要
…Geschützter Ursprung. Geprüfte Qualität と書かれたバンデロール

・品質分類の規定(以下の表)

Level1
Klassik
Level 2
Reserve
Level 3
Grose Reserve
収穫/搾汁単一州での収穫収穫と搾汁は単一州内で収穫と搾汁は単一村内で
製法すべての方法伝統的瓶内二次発酵のみ伝統的瓶内二次発酵のみ
発売時期収穫翌年10月22日以降収穫翌々年10月22日以降収穫3年後の10月22日以降
熟成期間
(澱と共に瓶内で)
最低9ヵ月最低18ヵ月最低30ヵ月
搾汁率60%50%
原産地表記州名のみ州名のみ
畑・村名表記不可
登録畑名表記可能
ヴィンテージ表記可能可能可能
ドサージュ量すべて可能ブリュット
エキストラ・ブリュット
ブリュット・ナチュール
ブリュット
エキストラ・ブリュット
ブリュット・ナチュール
収穫方法手摘み手摘み
収穫容器内で35cm以上の積上不可
搾汁方法全房プレス全房プレス
バスケット型圧搾機か空気圧式圧搾機を用いる
アルコール度数最大アルコール度数12.5%現段階では規定なし

Sturm

【追加】P195

Sturm=部分的に発酵したブドウ果汁(すぐに飲用されるべく販売される)
発酵途中の果汁が濁っていることからシュトゥルム=ストーム(嵐)と命名された

・ブドウ原産地:ヴァインラント、シュタイヤーラント、ベルクラント
・発酵:オーストリア国内で行う
・販売:収穫年の8月1日から12月31日まで(発酵途中である限りにおいて)
…人為的に発酵を停止または遅延することも可能

Perlwein

【追加】P195

Perlwein=炭酸ガスを含んだワイン

原料:発酵中のワイン、ブドウ果汁、部分的に発酵されたブドウ果汁
ガス圧:密閉容器内で20℃の時に1バール以上2.5バール以下
最低アルコール度数:7%(ないし実質とポテンシャルあわせて9%)
製法:炭酸ガス注入法の場合はその旨の記載が必要

Schaumwein

【追加】P195

Schaumwein=発酵からもたらされる炭酸ガスを含んだワイン

製法:アンセストラル、シャルマ、トラディシオネル
ガス圧:密閉容器内で20℃の時に3バールの内圧
最低アルコール度数:8.5%(ないし実質とポテンシャルあわせて)


ヴァッハウ渓谷

ワインの産地と特徴

ニーダーエスタライヒ州

【追加】P196

《限定的栽培地域3つの大別》
北部ヴァインフィアテル
・比較的冷涼
・典型的な白胡椒の香りのグリューナー・ヴェルトリーナーを産出

パノニア系カルヌントゥム、テルメンレギオン
・比較的温暖
・ふくよかな白ワインと近年着目される赤ワインを産出

ドナウ系ヴァッハウ、クレムスタール、カンプタール、トライゼンタール、ヴァーグラム
・高級白ワインの中心地
・グリューナー・ヴェルトリーナーとリースリングが重要

【変更】P196

《気候風土》
以下代表的な3地点の30年間の平均値(1982~2013年)

気温降水量日照量
Langenloisランゲンロイス
カンプタール
9.92℃621mm1,630時間
Hollabrunnホラブルン
(ヴァインフィアテル)
9.31℃617mm1,894時間
Gumpoldskirchenグンボルズキルヒェン
(テルメンレギオン)
10.42℃515mm2,006時間

《ワイン生産量》
・白ワイン:1,535,292hℓ(+422,139hℓ)
・ロゼと赤ワイン:486,016hℓ(+130,023hℓ)

トライゼンタールDAC

【変更】P197

栽培面積:863ha(+47ha)

ヴァーグラム

【変更】P198

栽培面積:2,741ha(-47ha)

カルヌントゥムDAC

【変更】P199

Rubin Carnuntum
ルービン・カルヌントゥム
…カルヌントゥムの生産者団体

・高品質な樽熟成ツヴァイゲルトによって地位を築く
・品種のワインではなく産地のワインとしてのマーケティングの先駆者
・DAC制度のもとでも呼称は存続している

【追加】P199

カルヌントゥムDAC(2019年ヴィンテージから)

品種グリューナー・ヴェルトリーナー、ヴァイスブルグンダー、シャルドネ
ツヴァイゲルト、ブラウフレンキッシュ
キュヴェ上記品種3分の2以上、残りはクヴァリテーツヴァイン認可品種
アルコール度数最低12.0%以上
味わい辛口
等級Gebietswein 地域名ワイン
Ortswein 村名ワイン
Riedenwein 単一畑名ワイン

【追加】P199

オーストラリアの赤ワインのポテンシャルを理解するのに不可欠なワイン
リート・シュピッツァーベルクブラウフレンキッシュ(日本での知名度は非常に低い)

ブルゲンラント州

【追加】P199
ブルゲンラント州に関する記載が追加

・栽培面積:12,311ha
・生産者数:3,329軒

2001年世界遺産登録されたノイジードラーゼー(ノイジードル湖)に面する
・南北166km、東西は最短で5kmという細長い州
・955年~1921年まではハンガリー領
ブルゲンラント=「城塞の州」の意…トルコからの侵略に備えて多くの城があった
・第二次世界大戦後はソ連統治下
・1955年主権回復
・1989年7月27日冷戦体制崩壊

《気候風土》
以下代表的な3地点の30年間の平均値(1982~2013年)

気温降水量日照量
Neusiedl am Seeノイジードル・アム・ゼー

(ノイジードラーゼー
10.10℃612mm1,758時間
Deutschkreutzドイチュクロイツ
(ミッテルブルゲンラント)
9.80℃616mm1,849時間
Güssingギュッシング
(アイゼンベルク)
9.60℃724mm1,819時間

Eisenstadtトアイゼンシュタット(ライタベルク)2018年データ
平均気温:12.8℃
降水量:665mm
日照時間:2,236時間

ロザリアDAC

【変更】P202

ロザリアDACロザリアDAC
ロゼ
ロザリアDAC
レゼルヴェ
品種赤:ブラウフレンキッシュ、ツヴァイゲルト
ロゼ:クヴァリテーツヴァイン認可黒ブドウの中からひとつかそれ以上
品質等級官能検査委員会に
収穫翌年1月1日以降に提出
官能検査委員会に
収穫翌年11月1日以降に提出
アルコール度数最低12%規定なし最低13%
残糖最高4g/ℓトロッケン規定なし
味わいフィネス豊かで果実主体の香り
スパイシーさを備えアロマティック
フレッシュで果実主体の香り
スパイシーさを備える


アルプバッハ

ウィーン州

【変更】P203

世界で最も魅力的な都市ランキング…4位

ウィーン2018年データ
平均気温:
12.4℃

降水量:716mm
日照時間:2,164時間

ウィーン(ヴィーナー・ゲミシュター・サッツDAC)

単一畑・クリュ名なし単一畑・クリュ名付き
品種3つ以上の認定品種の混植・混醸
1品種最大50%
3番目以降の品種の割合が10%以上
品質等級ウィーン市より小さな地理的表記がないワインは
収穫年の12月1日から販売可能
ウィーン市より小さな地理的表記があるワインは
収穫翌年の3月1日から販売可能
アルコール度数最高12.5%最低12.5%
味わい辛口で樽の風味が感じられないこと辛口に限らず樽に関する規定なし

 

シュタイヤーマルク州

【変更】P205

《気候風土》2018年度データ

気温降水量日照時間
Deutschlandsbergドイチュランズベルク
(ヴェストシュタイヤーマルク)
10.7℃1,071mm1,995時間
Leibnitzライプニッツ
(ズュートシュタイヤーマルク)
9.8℃897mm2,316時間

ヴルカンラント・シュタイヤーマルクDAC

【変更】P205

栽培面積:1,860ha(-192ha)

【追加】P205

ヴルカンラント・シュタイヤーマルクDAC(2018年ヴィンテージから)

品種ヴェルシュ・リースリング、ヴァイスブルグンダー、モリヨン(シャルドネ)、グラウブルグンダー、リースリング、ゲルバー・ムスカテラー、ソーヴィニヨン・ブラン、トラミーナー、ないしこれらのブレンド

ヴルカンラント・
シュタイヤーマルクDAC
ヴルカンラント・
シュタイヤーマルクDAC
村名付き
ヴルカンラント・
シュタイヤーマルクDAC
リート名付き
品質等級
(官能検査委員会への提出時期)
収穫翌年1月15日以降
(ヴェルシュリースリングは収穫年12月1日以降)
収穫翌年4月1日以降
(クレッヒ村のトラミーナーは2020年まで収穫翌年3月1日以降)
収穫翌年4月1日以降
アルコール度数規定なし
残糖最高4g/ℓ
リースリングとトラミーナーはトロッケン
最高4g/ℓ
リースリングとトラミーナーはトロッケン
(クレッヒ村のトラミーナーはハルプトロッケンも可)
最高4g/ℓ
リースリング、ゲルバー・ムスカテラー、トラミーナーはトロッケン

ズュートシュタイヤーマルクDAC

【変更】P206

栽培面積:2,436ha(-210ha)

【追加】P206

ズュートシュタイヤーマルクDAC(2018年ヴィンテージから)

品種ヴェルシュ・リースリング、ヴァイスブルグンダー、モリヨン(シャルドネ)、グラウブルグンダー、リースリング、ゲルバー・ムスカテラー、ソーヴィニヨン・ブラン、トラミーナー、ないしこれらのブレンド

ズュートシュタイヤーマルクDACズュートシュタイヤーマルクDAC
村名付き
ズュートシュタイヤーマルクDAC
リート名付き
品質等級
(官能検査委員会への提出時期)
収穫翌年1月15日以降
(ヴェルシュリースリングは収穫年12月1日以降)
収穫翌年4月1日以降収穫翌年5月1日以降
アルコール度数規定なし
残糖最高4g/ℓ
リースリングとトラミーナーはトロッケン
最高4g/ℓ
リースリングとトラミーナーはトロッケン
最高4g/ℓ
リースリング、ゲルバー・ムスカテラーはトロッケン

ヴェストシュタイヤーマルクDAC

【変更】P206

栽培面積:606ha(+18ha)

【追加】P206

ヴェトシュタイヤーマルクDAC(2018年ヴィンテージから)

品種ブラウアー・ヴィルトバッハー(シルヒャーとして)、ヴェルシュ・リースリング、ヴァイスブルグンダー、モリヨン(シャルドネ)、グラウブルグンダー、リースリング、ゲルバー・ムスカテラー、ソーヴィニヨン・ブラン、トラミーナー、ないしこれらのブレンド

ヴェスト
シュタイヤーマルクDAC
ヴェスト
シュタイヤーマルクDAC
村名付き
ヴェスト
シュタイヤーマルクDAC
リート名付き
品質等級
(官能検査委員会への提出時期)
収穫翌年1月15日以降
(ヴェルシュリースリングとシルヒャーは収穫年12月1日以降)
収穫翌年4月1日以降
(シルヒャーは収穫翌年2月1日以降)
収穫翌年4月1日以降
(シルヒャーは収穫翌年2月1日以降)
アルコール度数規定なし
残糖最高4g/ℓ
リースリングとトラミーナーはトロッケン
最高4g/ℓ
リースリングとトラミーナーはトロッケン
最高4g/ℓ
リースリング、ゲルバー・ムスカテラー、トラミーナーはトロッケン

オーストリアワインと料理

【変更】P208

ノイブルガー
ライタベルクDACはStelzeという豚の骨付き肉のローストなど脂がのった身で濃いめの味によく合う

 

 

以上で【オーストリア】は終了です。
細々と変わった原産地呼称保護ワインや、2018年ヴィンテージからのDAC規定は要チェックですね。

次記事では【ブルガリアについてまとめていきます。

マル
マル
お疲れさまでした!

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