【2019→2020】ソムリエ教本変更点まとめ【アルゼンチン-前編-】

マル
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こんにちは!
マルです。

本記事では、2019年と2020年の教本を読み比べて見つけた変更点をまとめています。

前回の【ドイツ-後編-】に引き続き、今回は【アルゼンチン-前編-】です。
執筆者が変わり、内容がまるっと変更されています。
ほぼ全部が変更点なので、今回は読んで大切だと思ったことをまとめました。

前回の記事はこちら
【2019→2020】ソムリエ教本変更点まとめ【ドイツ-後編-】

 

変更点や新しい記載からの出題は毎年多い傾向にありますので、しっかりチェックをしていきましょう。
今年ソムリエ試験を受験される方はもちろん、すでに資格を持っている方も、知識のアップデートのためにぜひご覧ください。


世界三大瀑布:イグアス

プロフィール

2019年8月11日の大統領予備選挙で、現職のマクリ大統領が大敗を喫したことをきっかけに、アルゼンチン国債のデフォルト(債務不履行)懸念が再燃している

【ワインに対する影響】

・国内消費量が見込めない
…フランス、イタリア同様国内消費量が多い国
・輸出環境の過酷化
…蔵出し価格が同じ同質のワインでも輸送費と関税によって、日本での販売価格が「チリは480円、アルゼンチンは980円」という差が生まれる

上記のような経済環境下においても、ウコ・ヴァレーカルチャキ・ヴァレーのマルベックが新境地をひらくなど、品質改良の取り組みが進んでいる

歴史

ブドウが持ち込まれた経緯

新大陸発見以降、キリスト教の伝道師がスペインから持ち込み、カナリアス諸島へ、
カナリアス諸島から新大陸へと運ばれた

【持ち込まれたブドウの各地での呼び名】
スペイン:パロミナ・ネグラ
カナリアス諸島:リスタン・プリエト
アルゼンチン:クリオジャ
チリ:パイス
北米:ミッション

ブドウ樹を持ち込んだ3グループ

【グループ1】
(ペルーからアルゼンチン北西部へ)

時期畑を拓いた場所
1540年代~1560年サンティアゴ・デル・エステロ

【グループ2】
(アンデスを越えてアルゼンチン西部へ)

時期人物畑を拓いた場所
1561年Pedro del Castilloペドロ・デル・カスティージョメンドーサ
1562年Juan Jufréファン・フフレサン・ファン

【グループ3】
(スペインからアルゼンチン北部ラプラタ川流域に到着)

時期畑を拓いた場所
16世紀後半パラナ川流域

19世紀後半の動き

【パタゴニアを国土に組み込む】
農畜産物に適した土地を整備、ヨーロッパからの移民が増えワイン消費層が拡大

【鉄道の敷設】
西部のワイン生産地と消費地ブエノスアイレスがつながる

【農業試験場の開設」
Michel Aimé Pougetミシェル・アイメ・プージェを招聘
→マルベックなどをメンドーサの畑に初めて植樹(のちにLa Francesaラ・フランセサと呼ばれるポピュラー品種に)
→酸化防止剤の二酸化硫黄を紹介

【灌漑用水路の整備】
科学的知識に基づくブドウ栽培のための人材育成も進む

アルゼンチンワイン産業の基礎を築いた人々

別記事で紹介します。

20世紀以降

【1960年代】
・当時のアルゼンチンワイン:混植混醸のコモンワイン(ビノ・デ・メサ)
・ボトリングは首都で行われ、整った流通ネットワークで大量販売されていた
1976年にはメルシャンの浅井昭吾もメンドーサへ出向いている

【1970年代後半~1980年代初め】
ワイン消費量減少へ…清涼飲料水とビールの市場参入による
→既存のブドウ畑の36%が引き抜かれる
→首都でボトリングして販売というセールスモデルの崩壊

【1980年以降】
・1982年にカリフォルニアのロバート・モンダヴィで学んだニコラス・カテナが、
1990年にメンドーサに戻りカベルネ・ソーヴィニヨンのヴァラエタルワインのリリース
・冷涼なトゥプンガトが新しいシャルドネの栽培地に

21世紀以降

マルベックの生産に注力
栽培地もルハン・デ・クージョからウコ・ヴァレーへと広がっている

気候風土

アルゼンチンの国土:南米第2位(1位はブラジル)

アルゼンチンのブドウ畑

・ブドウ畑南北約2,000km(北のサルタ州から南のリオ・ネグロ州まで)
・年間平均気温:14~18℃
・年間降水量:150~400mm(春から夏に降る)
海抜高度450mから2,980mの間に分布
・気候大陸性気候(近年は大西洋岸に近いマル・デル・プラタ近郊にも畑が拓かれている)
土壌:有機物の含有量が少ない

・湿度が極端に少ない
…カビ除けの薬剤散布不要→ナチュラルな環境

・甚大な雹害
アンチ・グラニソという名の防雹ネットでの対策

・Zondaによる被害
…太平洋側の寒冷風がチリ側のアンデスに雨を落とし乾燥したあとにアルゼンチンに吹き下ろす

・ブドウの生育期間の積算温度分布の幅が広い

…メンドーサだけでウインクラーⅠ~Ⅳまでがそろう(教本P10参照)


アンチ・グラニソ(防雹ネット)

灌漑方法とブドウの仕立て

【灌漑方法】
1.フラッド灌漑…伝統的方法。日本の水田のように用水路から水を引き込む。

2.ドリップ灌漑…現在の主流。張り巡らせたチューブに穴を空け、水を滴下する。


ドリップ灌漑の概観(Wikipediaより)

【仕立て方法】
1.従来の畑
仕立て:パラール(棚仕立て)
植栽密度 2,000~2,500本/ha
・大量生産に向く

2.新しい畑
仕立て:コルドンVSP:ヴァーティカル・シュート・ポジション)
・畝の方向を東西にすることにより房の日焼けを防ぐ

 

 

以上で【アルゼンチン-前編-】は終了です。
内容がガラッと変わり、記載事項も多くなっています。(想像以上に長くなってしまいました)

次記事では【アルゼンチン-後編-】、ワイン法や各生産地についてまとめていきます。

マル
マル
お疲れさまでした!

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