【2019→2020】ソムリエ教本変更点まとめ【ドイツ -前編-】

マル
マル
こんにちは!
マルです。

本記事では、2019年と2020年の教本を読み比べて見つけた変更点をまとめています。
前回の【南アフリカ】に引き続き、今回は【ドイツ -前編- 】です。
少し長くなりますが、変更点が多数見られました。

前回の記事はこちら
【2019→2020】ソムリエ教本変更点まとめ【南アフリカ】

変更点や新しい記載からの出題は毎年多い傾向にありますので、しっかりチェックをしていきましょう。
今年ソムリエ試験を受験される方はもちろん、すでに資格を持っている方も、知識のアップデートのためにぜひご覧ください。

プロフィール

【変更】P114

《2018年度データ》

・ブドウ栽培面積:102,875ha(+283ha)世界第18位(前年14位)
…赤ワイン用品種 33.5%(-0.3%)、白ワイン用品種 66.5%(+0.3%)
・ワイン生産量:1,027万hℓ(+281万hℓ)
…辛口・中辛口の割合 69.3%(+1.1%)

赤ワイン用品種が占める割合関しては、後の「主なブドウ品種」の項でも出てきます。

おまけ:前年まで記載のあった北西部と西部の気候についての記載が削除。

気候風土

P115 近年の生産年の作柄

【追加】

2018年:豊作の年。1月に雨が降ったおかげで、記録的に熱く長い夏の乾燥からブドウが守られた。8月中旬~10月におよぶ収穫作業中においても好天に恵まれたという記載。

おまけ:川沿いの急斜面の畑に関しての記載が削除。

主なブドウ品種(2018年資料)

P116 品種別ブドウ栽培面積

【変更】

白ブドウは上位5品種に変動はありませんが、
前年11位だった「Sauvignon Blancソーヴィニヨン・ブラン」が2018年は10位に。
前年10位だった「Gutedelグートエーデル」が2018年は11位になっています。

黒ブドウは上位5品種に変動がありました。
2018年は5位に「Lembergerレンベルガー」が入っています。(前年6位)
それに伴い「Schwarzrieslingシュヴァルツリースリング」が6位となりました。(前年5位)

ワイン法と品質分類

P117 ワイン法の歴史

【変更】

・過剰生産による価格の低下~急斜面の畑の耕作放棄を招いたのが、20世紀末にかけてという記載。

前年は「やがて」というふんわりした表現でした。

P118 ドイツワインの地理的構成

【変更】

・ドイツのワイン生産においてQualitätsweinクヴァリテーツヴァインPrädikatsweinプレディカーツヴァインが占める割合
約96%(-2%)

P118 品質分類

P118 地理的表示のないワイン

【変更】

①ベースワイン
…加工用ワイン
②品種もしくは生産年表記のないワイン
…従来のTafelweinターフェルヴァインに相当、地理的表示なし
③品種若しくは生産年表記のあるワイン
…従来の品種もしくは生産年表記のあるTafelweinに相当、地理的表示なし

前年までの「EUワイン」「Deutscher Weinドイッチャーヴァイン」という表記から変更になりました。

P118 地理的表示付きワイン

【変更】

生産量を占める割合(2018年)
Qualitätswein:58.6%
Prädikatswein:37.0%

【変更】

・Prädikatsweinの肩書説明の表現変更

「最低果汁糖度」→「収穫時の果汁糖度」
「○~○エクスレ」→「○~○エクスレを超えていること

P119 残糖値とスタイル

【追加】

・表記について、「ラベルへの表記は任意で、残糖値の誤差1g/ℓは許容範囲

太字の部分が追加されました。

・[lieblichリープリッヒ]

【変更】

Halbtrockenハルプトロッケンを上回り45g/ℓ未満の残糖を含む甘口

「45g/ℓ以下」という表現から「未満」という表現へ変更になりました。

・[feinherbファインヘルプ]

【追加】

・halbtrockenに代わる用語として1998年からモーゼルの生産者が使い始める。
・残糖値はhalbtrockenの基準を若干上回る。
・酸やミネラルとのバランスで甘みが抑制されて感じられる場合に使われることが多い。
・2000年に使用をめぐり裁判となったが2003年に違法性はないと認められ、広く用いられるように。

P120 スパークリングワイン

Perlweinペールヴァイン

【変更】

・最低アルコール濃度:8.5%から7%に変更

SchaumweinシャウムヴァインSektゼクト

【変更】
《Schaumwein》
炭酸の気圧:20℃で3.0bar以上
アルコール濃度:9.5%以上
ベースワイン:白・赤・生産国など異なるワインの使用可

《SektもしくはQualitätsschaumwein》
炭酸の気圧:20℃で3.5bar以上
アルコール濃度:10%以上
ベースワイン:白・赤・生産国など異なるワインの使用可

《Sekt b.A.もしくはQualitätsschaumwein b.A.》
特定生産地域で生産されたクヴァリテーツヴァインから生産
WinzersektヴィンツァーゼクトCrémantクレマンの2カテゴリーがある

こちらは記載内容が大きく変更されました。

Pét-Natペット・ナット

【追加】

・炭酸の気圧が3.0barを超えた場合はSchaumweinに分類される

P121 ロゼワイン

Roséweinロゼヴァイン/Rosêロゼ

【追加】

・赤ワイン用品種からのみ醸造された、淡い(明るい)色調のワイン
・地理的表示のないワインは白ワインと赤ワインを混ぜて製造可能だが、その場合ラベルに「ロゼ」と表示は出来ない

完全に追加された項目です。

Weißherbstヴァイスヘルプスト
【変更】
・単一の赤ワイン用品種から醸造
・QualitätsweinもしくはPrädikatswein以上
・95%以上は白ワインのように圧搾した果汁を用いる
・5%まで同一品種の赤ワインもしくはマストを添加可能
Blanc de Noirsブラン・ド・ノワール
おまけ:Weißherbstとの併記についてや複数品種から醸造された場合についての記載が削除
Rotlingロートリング

【変更】

・赤ワイン用ブドウと白ワイン用ブドウ、もしくはそれぞれ破砕して果汁に漬けた状態で混ぜて、…~

太字部分の表現が変更になりました。(前年は「もろみ」と表現されていました)

P121 ビオワイン

【変更】

ドイツの有機農法のブドウ畑の面積に関する統計はない
…推定:8,000ha(総面積の約8%)

ECOVIN加盟数(2018年12月時点)238軒(+2軒)
Demeter加盟数(2019年8月時点)58軒(+12軒)

・1991年:有機農法によるブドウ栽培規定(EG-Öko-Verordnung 2092/91)

前年まで「ビオ農法」とされていた表現がすべて「有機農法」に変更されています。

P122 ドイツにおけるブドウ畑の格付け

 

P122 ドイツにおけるブドウ畑の格付けの経緯

【追加】

・2012年VDP. Große Lageグローセラーゲの導入に伴う変化

《ラインガウ》

①従来格付け畑の辛口
Erstes Gewächsエアステス・ゲヴェクスVDP. Großes Gewächsグローゼ・ゲヴェクスに移行

②1999年に導入されていたErstes Gewächs
…2018年産より改称:Rheingau Großes Gewächsラインガウ・グローセス・ゲウェクス(2019年5月に決定)

Erstes Gewächsの残糖量の上限も、13g/ℓから9g/ℓへ引き下げとなった。

《ラインヘッセン》

2017年に結成された醸造所団体(Maxime Herkunft Rheinhessen)マキシメ・ヘアクンフト・ラインヘッセンがVDPと同様のヒエラルキーを採用

Gutsweinグーツヴァイン(エステートワイン)
Ortsweinオルツヴァイン(村名ワイン)
Lagenweinラーゲンヴァイン(畑名ワイン)

《モーゼル》

・2005年産から独自にGroßes Gewächsをリリースしていた。

・醸造所団体以外でも、地理的範囲が狭くなるほどに高品質になるという商品構成を採用する例が増えつつあるという記載。

P123 VDPの品質基準

VDP. Erste Lageエアステ・ラーゲ

【変更】

《表示規定》
醸造所名、ブドウ品種、畑名を記載。

VDP. Große Lageグローセ・ラーゲ

【変更】

《表示規定》
醸造所名、ブドウ品種、畑名を記載。

・VDP.Großes Gewächs
…ドイツワイン法上の格付けはQualitätsweinで必ずtrockenの表示有・VDP.Großes Lage
…Qualitätsweinでもtrockenの表示がなかった場合→味筋はhalbtrockenfeinherb
…Prädikatsweinの肩書が表記されるのは甘口に限られる

 

以上で【ドイツ -前編-】の変更・追加点は終了です。
品質分類や格付けなど、大切な箇所での変更がたくさんありましたので、頭の中をしっかり整理できるといいですね。

次記事の【ドイツ -後編-】では、各産地の変更点と今年から大きく追加された「ドイツワイン用語集」についてまとめていきます。

マル
マル
お疲れさまでした!

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