
マルです。
本記事では、2019年と2020年の教本を読み比べて見つけた変更点をまとめています。
前回の【日本 -後編-】に引き続き、今回は【南アフリカ】です。
前回の記事はこちら
→【2019→2020】ソムリエ教本変更箇所まとめ【日本 -後編-】
変更点や新しい記載からの出題は毎年多い傾向にありますので、しっかりチェックをしていきましょう。
今年ソムリエ試験を受験される方はもちろん、すでに資格を持っている方も、知識のアップデートのためにぜひご覧ください。
プロフィール
【追加】P103
以下の旨の記載が追加されました。
・1980年 ワイン評価ガイド「Platter’s Wine Guide」が発刊
…従来は5段階の星評価だったが、2019年度版からは100点満点でのポイントスコアを公開。
国際的な南アフリカワインの評価基準となっている。
・ボルドーの格付けを模した生産者の格付け(6段階)
…イギリスのワイン評論家で、マスター・オブ・ワインでもあるTim Atkin氏が行う。
【変更】P104
《2018年度データ》
・ワイン生産量:8,243,000hℓ(-944,000hℓ)
・ワイン用ブドウ栽培面積:93,021ha(-2,524ha)
・ワイナリー数:542軒(-4軒)
・ブドウ栽培農家:2,873軒(-156軒)
干ばつの影響により生産量が1割減となっています。
歴史
P104 コンスタンシアに関する記載
【追加】
・1685年:フォルス湾に面した渓谷をコンスタンシアと名付け、ブドウを植栽。(10代目総領事Simon van del Stel)
・1692年:ワインの生産開始
・ステル氏の死後:コンスタンシアが3分割される
・1726年 甘口ワインの輸出開始
プロセイン皇帝をはじめ、ヨーロッパの貴族の間で人気を博す。
ヴェルサイユ宮殿のセラーのコンスタンシアワインの数はブルゴーニュワインの数を上回った。
気候風土
【追加】P104
・ケープドクターの説明に加え、暑い夏の間も、インド洋からの冷たい風が地表を冷やすという記載
主なブドウ品種
P105 キャップクラシックについての記載
【追加】
・「キャップ・クラシック」(Méthode Cap Classique:MCC)
・「プレステージュ」の準備を進めている(施行は早くても2021年ヴィンテージから)
…プレステージュ:シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエといった国際品種を使用し、36ヵ月瓶内熟成させたスパークリングワイン)
【変更】
・キャップクラシックプロデューサーズ協会加盟数:93ワイナリー(+21)
・2021年より、瓶内熟成期間を最低9ヵ月から最低12ヵ月に変更予定
P105 2018年度品種別栽培面積
【追加】
白ブドウの7位に「マスカット・ブラン」がランキングされました。
黒ブドウの順位は変化ありません。
ワイン法と品質分類
【追加】
・州域にフリーステイト州が追加
【変更】
・2018年オリファンツリヴァー地域からコースタル・リージョン地域に変更となった地区、小地区
…ルツヴィル・ヴァレー地区、クーケナップ小地区、バンブス・ベイ、ランバーツ・ベイ
西ケープ州
沿岸地域
P108 パール地区
【追加】
・小地区の追加:アフターパール
小地区は全部で3となりました。
ブレード・リヴァー・ヴァレー地区
P110 ロバートソン地区
【変更】
小地区の数:14(+5)
増えた地区名は最後の章で紹介していますので、そちらをご覧ください。
オリファンツ・リヴァー地域
【変更】
地区:2つ(-1)
小地区:3つ(-2)
・ブドウ栽培が多く行われる小地区:フレデンダル、スプルートドリフト
…大西洋の影響を受け、冷涼な北部
南アフリカワイン原産地呼称認定産地(2019年7月現在)
コースタルリージョン
追加地区
Lutzville Valley(ルツヴィル・ヴァレー)
追加小地区
スワートランド:
Paardeberg(パールダバーグ)
Paardeberg South(パールダバーグサウス)
ルツヴィル・ヴァレー:
Koekenaap(コーケナップ)
地区なし:
Bamboes Bay(バンブス・ベイ)
Lamberts Bay(ランバーツ・ベイ)
ブレード・リヴァー・ヴァレー
追加小地区
ロバートソン:
Ashton(アシュトン)
Godemoed(グーデムード)
Goree(ゴリー)
Goudmyn(ゴウドマイン)
Zandrivier(ザンドリヴィエ)
ケープ・サウス・コースト
追加地区
Lower Duivenhoks River(ロウワーディヴン・ホックス・リヴァー)
地域無し
追加小地区
地区無し:
Leipoldtville-Sandveld(レイポッドヴィル・サンドヴェルド)
Nieuwoudtville(ニューウッドヴィル)
以上で【南アフリカ】の変更・追加点は終了です。
地区や小地区に追加や変更が多くみられました。
ページ数も少ないので、しっかり読み込んで覚えていきましょう。
次記事では【ドイツ】についてまとめていきます。

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